親密なドルと円の関係性

FXのための国際通貨研究所事務局   2016年8月3日   親密なドルと円の関係性 はコメントを受け付けていません。

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テレビやラジオ、新聞などのニュースの最後には、その時々の株価と為替を報じるコーナーがありますが、そこで報じられるのは株価では日米の主要な株式市場の終値、為替であればドル円、ユーロ円に限られます。
このようにごく限られた情報しか報じられないのはなぜでしょうか。
今回は意外と知られていないドル円の親密な関係について見てみましょう。

ドル円の関係を左右する為替相場

為替相場(為替レート)は、外国為替市場においてある通貨と別の通貨が交換(売買)されるときに用いられる交換比率のことを言います。

現在の外国為替市場で取引されている通貨は基本的に変動相場制を採用しています。
そのため、為替レートは物やサービスの価格が決まるのと同様に、取引市場(外国為替市場)における需要と供給のバランスによって決まります。
冒頭でも触れたように、マスメディアのニュースでは「本日の東京外国為替市場の円相場は、1ドル = ○○円××銭と、前日に比べて△△銭の円高ドル安でした」のように報じられますが、この為替レートは通常「インターバンク取引」の為替レートを指しています。
これに対して個人がおこなう小口の両替や外貨預金などの「対顧客取引」での為替相場は、様々なコストが計算されているため、インターバンク取引の為替レートとは異なるのが普通です。

メジャーカレンシーの動向に左右される為替相場

日々の為替レートでは円高・円安という言葉が使われますが、この言葉はどのような意味があるのでしょうか。
円高とは、円の他通貨に対する相対的価値、言い換えると、円1単位で交換できる他通貨の単位数が多い状態です。
逆に円安とは、円の他通貨に対する相対的価値(円1単位で交換できる他通貨の単位数)が相対的に少ない状態のことを言います。

外国為替市場で活発に取引される通貨は「メジャーカレンシー」として知られ、この中でも特に取引量が多いのが米ドル、ユーロ、円です。
FXで取引をするときには、この3通貨の力関係を把握しておくことが欠かせません。
例えば米ドル/円が上がっているとき、その要因が「円安」なのか「ドル高」なのかを考える必要があります。それはユーロを交えて考えることで見えてきます。

米ドル/円に影響するユーロの存在

メジャーカレンシーの動向が大きく影響する外国為替市場ですが、その中でも米ドル、ユーロ、円は密接な関係がある通貨として知られています。いくつかの具体例で見てみましょう。
米ドル/円で円安ドル高が進んでいれば、力関係は「米ドル>円」であり、FXでは「米ドル/円」のポジションを持つことで利益を狙います。
しかしユーロ/米ドルも上昇していて、「ユーロ>米ドル」であれば、3通貨の力関係は「ユーロ>米ドル>円」となります。
この場合、米ドル/円を買うよりも、ユーロ/円のポジションを持つほうが大きな値動きが期待できます。

2012年末からの円安局面では、表面的にはアベノミクス期待によるものとして説明されていますが、その裏ではユーロ/円で米ドル/円以上に円安が進んでいました。
これは円安と同時に米ドルでのユーロ高が進んでいたためです。
仮に米ドル/円では円高ドル安、ユーロ/円では円安ユーロ高とバラバラに動いていたのであれば、ユーロ/米ドルを見ることでその時点での3通貨の力関係が明らかになります。

このように、メジャーカレンシーの中でも米ドル、ユーロ、円は外国為替市場での取引量が多く、その動向が密接に影響しているのが特徴です。

おわりに

このようにアメリカ、中国に次ぐ世界第3位の経済規模を持つ日本経済の動向と、その影響は極めて大きいものがあり、ドル円の動向は外国為替市場に大きく影響します。
FXではドル/円の取引が基本と言われていますが、ドル/円だけではなく、ユーロの値動きにも注目する必要があると言えます。