FXの歴史

FXのための国際通貨研究所事務局   2016年8月23日   FXの歴史 はコメントを受け付けていません。

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いまでこそ身近なFXはその歴史は実は意外なほど浅く、現在のように広く普及したのは2000年代に入ってからになります。
FXはどのような経緯を辿って、現代のように普及したのでしょうか。
今回はFXの歴史について見てみましょう。

金融ビッグバンと外為法の改正

FXの歴史は意外と浅く、1998年の外為法改正が大きなきっかけとなります。それまで為替取引は、為替銀行だけができる業務であり、一般企業や個人には禁じられていました。
しかし法改正により一般企業や個人でも簡単に取引できるようになり、為替取引を資産運用に取り入れることが現実的な選択肢となったのです。

少ない資金でレバレッジをかけた取引をできることから、特に個人投資家の間で急速にFXは普及し、これにあわせて銀行だけではなく新規参入の業者も当然のように急増することとなります。

外為法改正により為替業務が解禁された1998年には数社だったFXの取扱業者は、翌1999年には商品・商社系の会社が次々と参入、あっという間に10社以上が外国為替市場に参入します。
2000年に入ると個人投資家向けに安価な株取引で急成長していたネット証券系も参入をはじめ、証券系、商品先物系、独立系の3つの分野からの参入に分類されるようになっています。

業界の拡大と悪質な業者の参入

このように投資家・業者とも急激に拡大したことで業界全体が大きく盛り上がり、FX業界は活気に溢れた時代を迎えます。
しかし、あまりにも急激に業界が拡大し過ぎたため、悪質な業者が一定数紛れ込み、中には暴力団をはじめとする犯罪組織の隠れ蓑として参入するケースも出てきました。
このような悪質な業者の参入を排除できなかった要因として、業者に対する規制などが事実上存在しなかったことや、関連する法整備がないがしろにされたまま外為法だけが改正されたことがあげられます。
解禁からしばらくの間は、FX業界は文字通り無法状態であり、そこに付けこんで悪質な業者が急増したのです。
なかには最初からまともに経営しようとしていない業者などもおり、この時期のFX業界は大きく荒れた暗黒時代とも言われています。
この時期には突然の破綻や預かり資産の無返還、顧客資産の無断流用など、一部の悪質な業者によるトラブルが大きく報道され、社会問題となる一幕もありました。

金融先物取引法の改正と熾烈な業界再編

悪質業者の横行により被害にあう投資家が後を絶たなかったことから、監督官庁である金融庁は2005年7月に「金融先物取引法」の改正をおこないます。
この改正では事実上野放しだった既存のFX会社と新規参入業者に対して金融先物取引業者の登録を義務付け、当局の審査を通過しないFX業の開業・継続を禁じました。
同時に、個人向け取引のレバレッジ上限を最大25倍に設定することで、投資家保護の姿勢を強く打ち出すこととなります。

登録制やレバレッジ規制の導入により、FX業者の収益は大きく悪化し、熾烈な業界再編の火蓋が切って落とされます。
最大で400社程度が存在したFX業者は、金融先物取引法の改正と前後して急速に業界再編が進み、現在では店頭FXを提供しているFX業者は60社程度まで激減することとなりました。

これで、金融先物取引法の改正をきっかけとする業界再編により、FX業者はその規模を飛躍的に拡大し、国内FX業者は世界でも有数の預かり残高と取引高を誇るようになりました。

おわりに

このように、歴史自体は浅く短いFXですが、現在のように一部のFX業者による寡占状態に至るまでには、実に様々な変遷がありました。
しかしその変遷により健全な競争がおこなわれ、多くの個人投資家が参加する現在の形での取引環境が形作られたとも言えます。